ネイチャーポジティブ FAQ

ネイチャーポジティブ、自然共生サイト、生物多様性に関するよくある質問とその回答を掲載しています。
制度や調査内容、取組みの進め方などの理解にお役立てください。
よくある質問
一言でいうと、「これ以上、生きものを減らさない」から一歩踏み込んで「もっと豊かにしていく」ことを目指す世界共通の目標です。
これまでの環境対策は、どちらかというと「悪化を食い止める」ことが中心でした。でもそれだけでは、失われた自然は元には戻りません。そこで2030年までに生物多様性の損失を反転させようというのが、いま国際社会や投資家の間で急速に広がっている「ネイチャーポジティブ」という考え方です。気候変動対策における脱炭素と同じくらい、企業活動の評価軸として重視されるようになってきています。
ネイチャーポジティブについて詳しくは、ネイチャーポジティブポータル(環境省)をご参照ください。
国立公園のような「保護地域」ではないけれど、結果として生きものの豊かさが守られている場所のことです。正式には「Other Effective area-based Conservation Measures」(保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)と呼ばれます。
たとえば企業が持っている社有林や工場の緑地、里山、神社やお寺の森などが当てはまることがあります。ポイントは、そこを保全目的で管理していたかどうかではなく、「結果として豊かな生態系が残っている」かどうか、というところです。意外と身近な場所が対象になり得ます。
民間等の取組によって生物多様性の保全が図られている区域を、国(環境省)が認定する制度です。2023年度から運用が開始され、2025年4月には自然共生サイトを法制化した「地域生物多様性増進法」が施行されました。認定区域は、保護地域との重複を除き、OECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)として国際データベースに登録されます。
自然共生サイトについて詳しくは、自然共生サイト・30by30(環境省)をご参照ください。
自然共生サイトは日本独自の認定制度で、認定された区域のうち一定の要件を満たすものが国際的な「OECM」として登録される仕組みです。この基本的な関係は、2025年の制度改正後も変わっていません。
一方で、2025年4月に地域生物多様性増進法が施行され、自然共生サイトの認定制度は大きく見直されました。従来は区域(サイト)そのものを認定していましたが、現在は活動計画を認定する仕組みへと変更されています。また、活動内容に応じて「維持」「回復」「創出」の3タイプに分類され、OECM登録の考え方も異なります。
なお、2023・2024年度に旧制度で認定を受けた自然共生サイトは、新制度へ自動移行されません。継続を希望する場合は、改めて申請が必要です。当社では、旧制度からの移行申請から新規申請まで技術面において幅広くサポートしています。
一番分かりやすいメリットは、「生物多様性にきちんと向き合っている企業」であることを客観的に示せる点です。株主や投資家、取引先、地域の方々からの信頼向上につながるほか、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)など、自然への取組みの開示が求められる場面でも、国の認定を受けた取組みとして説明しやすくなります。
また、社内への効果も期待できます。「自社の敷地が国に認められた」という事実は、社員にとっても分かりやすく誇りを持ちやすいものであり、環境教育やインナーブランディングのきっかけにもなります。
このように、自然共生サイトの認定は、対外的な信頼向上だけでなく、社内の意識醸成にも活用できる制度です。
まず、対象地にどのような生物が生息・生育し、どのような自然環境上の価値を有しているのかを把握します。当社では、対象地を環境特性ごとに区分し、植物、鳥類、哺乳類、昆虫類などを対象に、目視調査、センサーカメラ調査、各種トラップ調査等を組み合わせて評価を行っています。具体的な申請要件については、自然共生サイト・30by30(環境省)をご確認ください。
企業の森や事業所敷地内の緑地、里地里山、都市緑地など、生物多様性の保全に貢献している多様な区域が認定対象となり得ます。詳しくは、自然共生サイト・30by30(環境省)をご参照ください。
基本的には、春・夏・秋(場所によっては冬も含めた3〜4シーズン)を通じた調査が必要です。
動植物は季節によって確認できる種類が大きく変わるため、1回の調査だけではその土地の生物多様性を十分に把握できません。そのため、自然共生サイトの申請では、年間を通じた調査データが求められることが一般的です。
また、森林・草地・湿地など対象地の環境によって、適した調査時期や調査内容は異なります。認定取得を目指す場合は、対象地の特性に応じた年間の調査計画を立てることが重要です。
当社では、調査計画の立案から現地調査、申請書作成まで一貫してサポートしています。
現地調査の期間も含めると、準備を始めてから認定を受けるまで、おおむね1年〜1年半程度を見込んでおく必要があります。
申請受付は年に数回に限られており、申請書には四季を通じた生物多様性のデータが求められることが多いため、調査のタイミングを逃すと申請までにさらに1年程度かかる場合もあります。
そのため、「いつ申請するか」だけでなく、「いつから調査を始めるか」を含めた年間の調査スケジュールを早い段階で検討することが重要です。
当社では、認定取得に向けたスケジュールの整理から、現地調査、申請書作成まで一貫してサポートしています。
認定はゴールではなく、そこからその場所の生物多様性を維持・向上していくことこそが本来の目的です。そのため、認定後には一定の報告義務があります。
認定後の報告は、大きく分けて次の2種類です。
① 活動実施状況の報告(毎年)
草刈りや間伐など、計画に沿った管理活動を継続しているかを報告します。
② モニタリング調査結果の報告(概ね5年に1度)
その場所の生物多様性が維持・向上しているかを確認するための報告です。
毎月本格的な調査を行う必要があるわけではなく、日々の管理記録と、数年に一度のモニタリングを組み合わせながら対応していくのが基本です。
なお、認定の有効期間は5年で、自動更新ではありません。継続を希望する場合は、有効期間内に改めて申請を行う必要があります。
「認定後の負担が重いのでは」と心配される方もいらっしゃいますが、無理なく続けられる増進活動実施計画を最初に作っておくことと、モニタリングの記録を仕組み化しておくことがポイントです。
当社では、認定取得後の運用負担も踏まえながら、継続可能な管理計画の策定から更新対応まで支援しています。
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